背景

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は政府全体の宇宙開発利用を技術で支える中核的実施機関です。宇宙航空分野の基礎研究から開発・利用までを1つの組織で一貫して行っています。JAXAではその取り組みを伝える活動の一環として各事業所の一般公開・特別公開を定期的に開催しており、子どもから大人まで大勢の人が訪れる人気のイベントとなっています。新型コロナウイルス感染法上の分類が5類に移行した2023年には、全国各地の事業所で4年ぶりとなる公開イベントが行われました。

2023年11月のJAXA筑波宇宙センター特別公開では、「H3ロケット打上げ8K映像シアター」と題しJAXAが日本の企業と共に総力を結集して開発に取り組んでいる新しい基幹ロケット、H3ロケット打上げ映像の8K上映を実施。日本放送協会(NHK)とJAXAが結んだ協定に基づいて撮影された本映像の上映にあたり、アストロデザインは機材協力を行いました。

リアプロジェクションシステムの企画・設営

通常、プロジェクターを設置するときはプロジェクターの前面にスクリーンを配置します(フロント投影)。このときプロジェクター位置を高くする工夫をしないと、人影がスクリーンに映ってしまいます。イベント等で大勢の人が同時に視聴する際は人影を気にせず視聴できる方が好ましいため、光源をスクリーンの後ろにするリアプロジェクションシステムを採用しました。リアプロジェクションの場合、スクリーン後方に広いスペースを用意する必要はありますが、観客は機材や人影を気にすることなく没入感のある映像を体験できます。

1) 8Kプロジェクター
アストロデザイン、台湾Delta Electronics社、英Digital Projection社が共同開発を行った8Kプロジェクター INSIGHT Laser 8K Imaging by ASTROにより高精細・高輝度の映像を表示。鮮明かつ迫力満点のロケットの映像を投影しました。

2) スクリーンの設置
天井の高さに合わせてスクリーンを選択し設置しました。
今回は天井が2.5m程度であったため、縦2,290mm、横4,050mmの183inchの透過型のスクリーンを用意し設営しました。

3) 表示映像
通常は人の立ち入りができない、ロケットから90mの距離に設置したカメラの映像を編集した8K解像度のコンテンツです。再生機から出力された7680×4320解像度の60p映像を12G-SDI×4本でプロジェクターに入力し映像を表示しました。表示映像および再生機はNHK様が用意されました。

イベントを通して

人の立ち入りができない至近距離から撮影した8K解像度のH3ロケット映像を大画面で表示し、まるで打ち上げ現場にいるかのような臨場感を表現しました。また、リアプロジェクションシステムの導入により、機材や人影を意識することなく映像に集中でき、沢山の人が同時に感動と驚きを共有することができました。訪れた人からは「映像と音の迫力が凄かった」「美しさに圧倒された」といった声が上がりました。

JAXA筑波宇宙センター特別公開では、NHK様とJAXA様の共同協力のもと、最先端のプロジェクション技術による8K映像の上映を行い、驚きと感動を提供しました。アストロデザインは今後もテクノロジーの進化に対応し、お客様の期待を上回る映像表現サービスを提供してまいります。

関連機材

・8Kプロジェクター INSIGHT Laser 37000 8K
・8Kプロジェクター INSIGHT Laser 8K Imaging by ASTRO
・8Kクロスコンバータ SC-8219
・8Kクロスコンバータ SC-8229

アストロデザインは8K映像の上映にあたり機材選定、設置方法のご相談から設営や当日の立会いまで柔軟な対応を行っています。お気軽にご相談ください。

お問い合わせ

〒145-0066 東京都大田区南雪谷1-5-2
アストロデザイン株式会社
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TEL:03-5734-6301

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