製品概要
HC-4503は最高10ナノ秒周期で連続40枚撮影ができる超高速マルチフレーミングカメラです。このクラスでは初となるプリトリガ機能を実装しており、確実に現象を捉えることが可能です。駆動信号に対して発現が揺らぐ現象撮影やトリガ信号の遅延時間が無視できない超高速現象の撮影に威力を発揮します。(40枚撮影仕様時のみ)
また、外部トリガ信号で1フレームずつ撮影するランダムフレーム撮影モードがあり、10ナノ秒単位では設定できない周期やゆらぎのある現象を確実にとらえることができます。
※本製品は撮影サービスでの提供となります。
特長
・最高10ナノ秒周期で連続40枚撮影可能
・確実に現象を捉えるプリトリガ機能搭載
・外部トリガにより1フレームずつ撮影する機能を搭載
・高感度(微弱な光を捉えるために2段ペルチェ冷却実装)
・小型軽量(AC電源内蔵で5Kg以下)
・使いやすい専用アプリケーションソフトを用意
撮影モード
1. ノーマル撮影モード
内部/外部トリガで撮影を開始するモードです。
2. プリトリガ撮影モード
このモードの時、HC-4503は40枚を繰り返し撮影します。外部からの停止トリガにより撮影を停止するとともに直前の18枚から36枚(フレーム周期と停止トリガタイミングに依存)が保存されます。ノーマル撮影ではタイミング合わせが困難な数10ナノ秒から数百ナノ秒オーダーの現象も確実にとらえることができます。
3. ランダムフレーム撮影モード
このモードの時、フレーム周期指定は無効になり露光時間のみが有効になります。外部トリガごとに1フレームずつ撮影します。外部トリガは内部の100Mhzクロックでサンプリングするため±10ナノ秒の誤差を含みます。
撮影例1
10ナノ秒露光・100ナノ周期で撮影したレーザ着火直後の衝撃波画像(タイミングをずらし17回撮影したものを結合)
画像提供 株式会社IHI様
撮影例2
1. ノーマルモードで撮影した空気中火花放電の画像(絶縁破壊直前の電離電圧波*1を観察)
フレーム周期10ナノ秒、露光時間10ナノ秒撮影
電極間ギャップ長 100 mm
2. プリトリガモードで撮影した空気中火花放電の画像(絶縁破壊直前の電離電圧波*1 を観察)
フレーム周期10ナノ秒、露光時間10ナノ秒撮影
電極間ギャップ長 100 mm
*1巨大ギャップにおける雷放電のリターンストロークに相応するものと推定
画像提供 東芝エネルギーシステムズ株式会社 様(2022年11月1日撮影)
応用シーン
・放電・プラスマ・爆発・衝撃波の観察
・高速飛翔体の観察
・高速現象撮影